宝石になるパワーストーンが天然石として採掘されてから、 店頭に並ぶまでの簡単な流れをまとめてみました。
【採取】 宝石の採掘は大きく分けると、鉱山での採掘と、 鉱山から流れ出した河川や海岸に堆積した、 鉱床と呼ばれる場所での採掘の2つがあります。
また、採掘方法にも大きく分けると2種類あります。
1つ目はパイプ鉱山と呼ばれる大規模な採掘で、 南アフリカやシベリアのダイヤモンド鉱山で行われています。
もう一つは、一部が機械化されただけの採掘方法や全てを人手で行う 小規模な採掘で、スリランカやミャンマーなどで行われています。
パイプ鉱山 パイプ鉱山は鉱山に地下数十〜数百mまでタテ抗を掘り、 そこから水平坑道を掘って母岩を爆破して地底から引き上げ、 それを機械でふるいにかけて採取する方法です。
漂砂鉱床採掘 漂砂鉱床採掘とは鉱山が風化や浸食で河川に流出することにより、 河川の土手や海岸線、海底に沿うように堆積した 砂や砂利、粘土層から宝石を採掘する方法のことです。
【カット・研磨】 採掘された宝石の原石は選別された後、技師によって カットされ、研磨して仕上げられ宝石となります。
宝石のカットには熟練した技術が必要となります。 宝石のファセット(面)の位置や角度が微妙に異なるだけで、 宝石の輝きや美しさ、そして価格も大きく変わります。
ダイヤモンド以外の原石は採掘された現地で研磨・カットを施され 市場に流通していくのですが、ダイヤモンドに限っては、 ニューヨーク、アントワープ、テルアビブ、ボンベイの 4ヶ国のカッティングセンターでほとんどカットされています。
現在はコンピューターの解析技術が進歩したために、 一つ一つの原石に最適なカッティングをコンピューターで シュミレーションさせ、計算させることができます。
また、カッティングした後は等級ごとに分けられます。
【買い付け】 カッティングされ等級ごとに分けられた研磨されたルース(裸石)は、 バイヤー達によって輸入されることになります。 中には研磨される前の原石を買いつけ、輸入するバイヤーもいます。
最近では市場より割安で宝石を提供するために、 自ら現地に買いつけに赴く小売りの業者も増えてきました。
エメラルド王と呼ばれる日本人は、世界一のエメラルド輸出国である コロンビアでいちバイヤーから身を起こし、
遂にはエメラルド鉱山を経営するまでいたったそうです。
【デザイン】 カット・研磨された宝石は輸入された後、デザイナーによって デザインされジュエリーへと加工されます。
ジュエリー・デザイナーはそれぞれの宝石の特徴を考慮し、 緻密なデザイン画を起こします。 中には、自分でデザインしたものを制作・販売まで行う デザイナーもいます。
近年はオーダーメイドのジュエリーも人気が高まっており、 クライアントと相談しながらデザインを作り込んでいくことも 少なくないようです。
【クラフト】 クラフトとは、デザイナーによってデザインされたジュエリーを 実際の製品に作り上げていく作業になります。
クラフト作業には、切削加工や研磨工程、石留め、ワックスを使った 鋳型作りなど、さまざまな工程がありますが、 使用する金属の種類やジュエリーのアイテム等によって、 細かく分業が進んでいる業界でもあります。
【サイズ直し・リフォーム】 ジュエリーは長く使っていると、見た目がくたびれてきてしまいます。
思い入れのある宝石を手放すのは惜しいもの。 そこで、最近は、古くなったジュエリーを新しいデザインと加工で 蘇らせるリフォームサービスがあり、人気となっているようです。
【販売】 最後に、ショップの店頭で販売され私たちの手に届くことになります。
宝石の購入にあたっては信頼のおけるショップで、 あらかじめ予算や好みを伝えて選ぶようにするとよいでしょう。
ジュエリーショップによっては宝石の基礎知識などを学んだ ジュエリー・コーディネーターがおり、相談に乗ってくれます。
購入後の地金の変形や石に傷がついてしまったときの再研磨、 サイズ直しなどの相談も気軽にするとよいでしょう。
▼私がよく買い物をしているおすすめのサイトです。
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