パール Pearl
【別名】 真珠
【原産国】 オーストラリア、インドネシア、タヒチなど 中国（あこや養殖）、インドネシア（白蝶養殖）
【硬度】 ２.５～４.５
【元素記号】 Ca[CO3] + C32H48N2O11等 + H2O
【結晶系】 斜方晶系（微粒状結晶の積状）
【比重】 ２.６０～２.７８
【処理方法】 漂白加工、着色処理、照射処理
【カラー】 白、クリーム、ピンク、ブルー、シルバー グリーン、ゴールド、褐色、黒など
【カット】 カットは基本的にしない
【石言葉】 健康
/ 長寿 / 富
【注意点】 硬度・成分ともデリケートなので使用後は布でからぶきを。
熱や紫外線にも注意する。
パールは日本でも最もポピュラーな宝石のひとつで、
コーラルと同じく生物をその起源とする宝石です。
真珠は貝の体内に入った異物が吐き出されずに
貝が自らの身を守るために分泌した真珠層によってできたものです。
パールは貝の内部に入った微細な異物を核として、
カルシウムの層とタンパク質の層が交互に積み重なることにより、
パールの層が形成されて、お互いの層が干渉し合うことで、
パール特有の上品な光沢が生み出されます。
真珠は古くからその美しさから重宝され、乱獲が進んだため、
貝そのものの絶滅が危惧されるようになってしまいました。
そこで、養殖が本格的に行われるようになり、
１９世紀から２０世紀にかけて研究が進み、
現在のように養殖技術が確立されてきました。
真珠の養殖ではそのメカニズムを利用して、
貝の体内に貝殼をつくる成分を分泌する膜の切片
（有核の場合は核も）を挿人し、真珠を成長させる方法です。
日本では本来、鮑（あわび）を母貝とした鮑玉のことのみを
本真珠と呼んでいましたが、養殖が盛んになるにつれ、
あこや貝真珠のことも本真珠と呼ぶようになりました。
古来よりパールは女性の美を象徴する宝石として、
多くの女性たちを魅了してきました。
ギリシャ神話では、愛と美の女神アフロディーテが
海の泡から誕生した際に、身体からしたたり落ちたしずくが
海に沈み、美しい真珠になったとされています。
歴史上の美女にまつわる話も多く、唐の玄宗皇帝が
楊貴妃のために真珠の風呂を作ったというのは有名な話です。
古代中国では真珠の粉が不老長寿の薬になると信じられており、
西太后も愛飲していたといわれています。
また、クレオパトラも、美容と健康のために、
酢に溶かしたパールを服用したと言われています。
【アコヤ貝】
アコヤ貝は真珠の養殖に使われる最も一般的な貝で、
10cmほどの大きさで、房総以南の太平洋とインド洋に生息します。
1900年ごろに日本で初めて養殖に成功したので｢和珠｣とも呼ばれ、
あこや貝から採ることのできる真珠の色には、
シルバー、ゴールド、クリーム、ピンク、グリーン、ブルーがあります。
生産国／主に日本
【蝶貝】
蝶貝は一般的に水温の高い熱帯の海に生息する貝で、
真珠貝の中では最も大きく、成長すると30cmにもなります。
蝶貝から採れる真珠は大型のホワイト、シルバー、ゴールド系です。
蝶貝から採れる真珠は南洋真珠とも呼ばれ、
主にオーストラリアやインドネシアで養殖されています。
生産国／オーストラリア、インドネシア、ミャンマー
フィリピン、タイ、日本
【黒蝶貝】
黒蝶貝は黒蝶真珠と呼ばれる黒真珠を生み出す貝で、
熱帯から亜熱帯にかけて広く生息しています。
主にタヒチや石垣島で養殖されており、グリーン、ブルー、
ブラウン系の色とドロップやサークルなどの形状が魅力です。
虹色(ピーコックカラー)のものが最高品種とされています。
生産国／タヒチ、クック諸島、日本(石垣島、奄美大島)
【マベ貝】
マベ貝は熱帯から亜熱帯にかけて生息し、
主に半円形の真珠の養殖に利用されています。
マベ貝で作るマベ真珠は大きくボリューム感があり、
独特の虹色と豊富なカラーバリエーションが人気です。
特に亜熱帯の北限に位置する奄美大島で採れるものが、
最高級の品質のものと言われています。
生産国／日本(奄美大島)
【池蝶貝】
池蝶貝は淡水性の貝で、この貝から採れる真珠は、
淡水真珠と呼ばれます。
淡水真珠の養殖は核を使わずに貝の小片を挿入するため、
巻きがよく芯まですべて真珠層でできているのが特徴です。
価格も比較的手軽でオーバルやドロップ、ラウンドなど
様々な形のものが市場に出まわっています。
【真珠の色】
真珠の色は大きく分けると、ホワイト、クリーム、、シルバー、
ピンク、ゴールド、ブルー、ブラックの７色があり、
それらが発色の原因によって更に３つのグループに分類されます。
【白
/
ピンク】
真珠の成分である炭酸カルシウムは白い結晶ですので、
真珠も本来は純白です。
その中でも、幾千にも重なった真珠層の薄い膜が、
ピンク系の色を反射させる｢光の干渉｣を起こすために、
真珠の白い表面にピンクの光を映し出したものが
ピンク系の真珠となっています。
【クリーム
/ ゴールド /
ブラック】
これらの色の真珠は、真珠層に含まれるたんぱく質の色素によって
色の変化が起こったものになります。
アコヤ貝の場合、非常にわずかな黄色の色素が何層にも重なって
クリーム系やゴールド系の真珠が誕生します。
黒真珠も、黒蝶貝やマベ貝が持つ色素により黒くなります。
【ブルー
/
シルバー】
ブルーやシルバーの色の真珠は、養殖で核を入れる際にできた
傷□からしみ出た血液･体液や、貝の生理現象によって排出された
有機物が核のまわりにつき、そのまま真珠が形成さると、
これらの有機物の色が薄い半透明の真珠層を通して見えることにより、
ブルーやシルバーの色の真珠になります。
【真珠の形】
【ラウンド】
球形のスタンダードなもの
【ドロップ】
しずく型のもの
【オーバル】
楕円形をした真珠
【サークル】
表面に環があるもの
【ツイン】
二つの玉がくっついたもの
【ボタン】
円形の一部が平らになった饅頭型のもの
【バロック】
形が不揃いで変形したもの
簡単な真珠の真贋を見分ける方法として、
真珠同士をこすり合わせてザラザラしていたら本物、
ツルツルしていたら偽物という方法があります。
ただし、傷をつけてしまうことがあるので、
目立たない位置を選んで行うなど、注意してください。
真珠の価値は、基本的に下記の６つのポイントで判断します。
①
大きさ
真珠の大きさは真珠の価値を決める判断基準の中でも
非常に分かりやすいもので、9mmを超えるものは
非常に数が少なく、その希少価値から価格も高騰します。
ネックレスなどのアクセサリーに使われる場合は、
6mmから9mmの大きさのものが一般的です。
②
傷
当然と言えば当然ですが、傷が小さく少ないほど、
良質の真珠と判断されます。
真珠に傷はつきものですので、傷の数、大きさ、場所に注意して、
なるべく傷の目立たないものを選ぶようにしてください。
③
テリ
真珠の表面がなめらかなものほど、真珠の輝きや光沢が増し、
より美しい光沢を見せます。
テリがよい真珠というのは、表面をのぞき込むと、
自分の顔が映っているのがはっきりと見えるほどです。
④ 形
一般的にはラウンドの真円に近いものほど価値があります。
ボタンやバロックなどの変形のものは、
形を楽しむデザイン性の高いアクセサリーとして人気です。
⑤ 色
真珠の色は人によって好みが異なりますので、
一概にどの色が良質とはいえませんが、
日本ではピンクやブルーピンクなどが人気です。
⑥ 巻き
核を取り巻く真珠層の厚さのことを「巻き」と言います。
｢巻きがよい｣とは、真珠層が厚いこと指します。
厚さは専門の機械で調べる必要があるのですが、
真珠層が厚いものほど良質で、強い輝きを放ちます。
パールは痛みや苦しみを幾重にも包み込み、
心の面でうつ病やイライラを改善し、深い共感とやさしい心を
もたらしてくれるエネルギーがあるといわれています。
パールは女性らしい嫋やかさと高貴さを高めるパワーがあります。
ジュエリーとして身につけた際、格段に上品さが増すことは、
多くの女性が実感されていることと思います。
子宝の象徴としても有名で、安産や幸福な結婚を願う贈り物として
人気があり、子供を事故や病気から守る力があるともいわれています。
悪霊を払い、よい霊を呼んで身を守るパワーがあるので、
冠婚葬祭などの儀式に女性が身につける宝石として最適です。
パールは喜びや苦しみ等に対して敏感に反応する効果があり、
持ち主の人間的な成長を促してくれます。
上記のようなパールの効果からもお分かりのように、
女性の日常に身に付けるお守りとしても最適なパワーストーンです。
パールの主な効果をまとめると下記になります。
・苦痛や痛みを和らげ、プレッシャーから守る
・潜在能力を引き出す
・安産のお守り
・美と健康のお守り
・精神の安定
・芸術的/創造的な才能のアップ
・家族の絆を深める
・人生を楽しむサポート
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